脈に物の怪が⁉
たまごのゆりかごブログへようこそ!
鍼灸師が病証を診る際の重要な手掛かりの一つに脈診があります。
脈の浮沈、寒熱、虚実、臓腑から病証を見極めていきます。
(脈だけではなくお腹や舌も診ますが、その件はまた後日に)
動脈の拍動を体表から感じることが出来る場所は何ヶ所かあり、脈診の方法も幾通りかあるようですが、我々の師匠は主に手首で診ています。
前腕の内側、手首のシワ〜肘のシワまでを1尺(=10寸)とします。
手首のシワより2寸にあたる長さ(前腕1/5相当)の範囲を診ます。
仮に、手首↔肘の長さが28cmの人であれば28÷10×2=5.6cmとなります。
手首から人差し指、中指、薬指を配します。
親指は手関節背側横紋上(手の甲側、手首を曲げてできるシワ)の中央(陽池のツボ)に置きます。
左右橈骨動脈の拍動から、患者さんの[今]の状態を知る手掛かりを得るのですが...
いやぁ〜これが実に
難しい!
師匠は申します「脈診10年、…最低でもですよ。」
三番弟子は思います『…来世に繰越しなるかもです、先生すみませんっ』
まずは[師匠が脈診する⇒診断する]
次に[弟子達が脈診する⇒脈と師匠の診断結果を結びつけて、自分の感覚に刻む]を繰り返して練習しています。
が…、なんてったって感覚ですからね‥
師匠の指先に伝わっている感覚を盗み取る機械が発明、いや三番弟子の買える価格で一般販売されれば、現世に間に合うのに〜
それでも、三番弟子なりに脈の異変を感じとったりはします。
『なんか変だなぁ…』
三番弟子はそれを脈がビリビリするって表現します。
二番弟子はピロピロするって言ってます。
一番弟子が言いました。
「先生、これが脈に物の怪がってことですよね」
物の怪⁉
そうなんですか⁇ 三番弟子は初耳でしたよ‼
「そうですね、脈は物の怪をみる…んです」
脈は物の怪をみる
『そうかっ! なんか変の正体は物の怪かぁ…さすが師匠、名言じゃん』
と、三番弟子は目からうろこの瞬間でしたが、、、
こんなことつらつら書いて誤解されたら大変!Σ(・∀・;)
鍼灸はオカルトでもスピリチュアルでもなく、古よりの人類の知恵と技術の集積に則る治療法です
それは、三番弟子がこのブログを通して折々に皆様にお伝えしていきたいと思っていることの一つでありますので。
では、次回は二番弟子の脈に物の怪がみえた話とその治療についてを書いてみたいと思っています。
注※オカルト話ではありません
宜しくお願いします。
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今年は…赤くなるタイミング難しかったな